ノクターン第19番(遺作)(ショパン)
ノクターン第19番作品72-1 ホ短調は、ショパンによって作曲されました。
いつ作られたかははっきりしませんが、1827年から1830年ごろに最初に作られたノクターンだと言われています。
若い頃に作ったけど遺作扱いです。
第1番とか第2番とか第5番とかのように有名ではありませんが、隠れた名曲ですね。
ときどき聴きたくなります。
曲の構成
最初
左手の音域が広いので、音を外さないことを意識しましょう。
だけど、失敗を恐れてビクビクするのは馬鹿らしいので大胆に正確に弾くことを考えましょう。
若さとは挑戦です。それを表現するのがよいです。
この後に形を少し変えて、同じメロディがもう1回続きます。
中間部
3度の移動が多いですね。苦手だったらハノンで練習するといいかもしれません。
緑で囲ったところはメロディではありませんが、音色を変えてあげるとよいです。
最後
最初と同じようなメロディに戻りますが、装飾音符が細かい事細かい事。
最初に比べたら派手さ加減が増します。
装飾音符は実際弾いてみるとわかりますが、64分音符だったり128分音符だったり細かいですね。
ベートーヴェンのピアノソナタぐらいでしか見たことないのに、若いってそれだけいろいろ入れたがるんですね。
私も合唱曲を編曲していたころは、いろいろ入れたがるので作曲家の「さが」というものでしょうか。
と話が脱線しましたww
音符が細かいですが、焦らず落ち着いて弾けば大丈夫です。
ノクターンですからテンポを揺らしてもいいので、少し気持ち遅めにするぐらいの意識でよいです。
中間部と同じ形ですね。調性こそ違いますが。
緑で囲ってあるところは音色を変えてあげるとよいです。
最後の「calando」はだんだん遅く、弱くという意味です。
消えるようにして弾きましょう。
難易度
比較的易しいですが、跳躍が多いので難しく感じる人もいるかもしれません。
演奏時間
4分程度です。
私の演奏動画
粗削り感があるのは否めません。
ショパンのノクターン一覧
作品番号 | 調性 | 難易度(10段階) | 演奏時間 | 作曲された年 | |
---|---|---|---|---|---|
第1番 | Op.9-1 | 変ロ短調 | 5 | 5~6分 | 1830~1831 |
第2番 | Op.9-2 | 変ホ長調 | 4 | 4~5分 | 1830~1831 |
第3番 | Op.9-3 | ロ長調 | 7 | 7分 | 1830~1831 |
第4番 | Op.15-1 | ヘ長調 | 6 | 4分 | 1830 |
第5番 | Op.15-2 | 嬰ヘ長調 | 5 | 4分 | 1830 |
第6番 | Op.15-3 | ト短調 | 3 | 4~5分 | 1830 |
第7番 | Op.27-1 | 嬰ハ短調 | 7 | 5~6分 | 1835 |
第8番 | Op.27-2 | 変ニ長調 | 8 | 5~6分 | 1835 |
第9番 | Op.32-1 | ロ長調 | 4 | 4~5分 | 1836~1837 |
第10番 | Op.32-2 | 変イ長調 | 7 | 5~7分 | 1836~1837 |
第11番 | Op.37-1 | ト短調 | 4 | 6分 | 1838 |
第12番 | Op.37-2 | ト長調 | 8 | 6~7分 | 1838 |
第13番 | Op.48-1 | ハ短調 | 9 | 6分 | 1841 |
第14番 | Op.48-2 | 嬰へ短調 | 6 | 7~8分 | 1841 |
第15番 | Op.55-1 | へ短調 | 6 | 5~6分 | 1843 |
第16番 | Op.55-2 | 変ホ長調 | 10 | 5分 | 1843 |
第17番 | Op.62-1 | ロ長調 | 8 | 7~8分 | 1845~1846 |
第18番 | Op.62-2 | ホ長調 | 7 | 5~6分 | 1845~1846 |
第19番(遺作) | Op.72-1 | ホ短調 | 5 | 4分 | 1827~1830 |
第20番(遺作) | B.49 KK.IVa-16 | 嬰ハ短調 | 4 | 4~5分 | 1830 |
第21番(遺作) | B.108 KK.IVb-8 | ハ短調 | 3 | 3~4分 | 不明 |
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