ノクターン第13番(ショパン)
ノクターン第13番ハ短調作品48-1は、1841年にショパンによって作曲されました。
第14番作品48-2と同じように、気だるい感じがいいです。 夜にワインかブランデーを飲みながら聴くと、気持ちが落ち着きます。
ショパンのノクターンの中で最高傑作だと言われている作品です。
でも、昼間に聴くのはおすすめできませんww
落ち着きすぎてやる気が出なくなりますw
寝る前に聴くのがよいでしょう。
曲の構成
最初
静かな感じがいいですよね。
この旋律が始まった瞬間にワインが欲しくなるぐらいです。
休符こそ前半部の鍵を握っています。休符では絶対にペダルを離しましょう。
休符はただの休みではありません。音楽を作るものです。
16分休符は特に大事ですね。
中間部
Poco piu lento.から中間部が始まります。
とにかくオクターブだらけです。というかところどころオクターブ以上の和音もあります。
大抵の人たちはラフマニノフじゃないので、10度以上のところはアルペジオで弾くしかありません。
プロの録音を聴いても10度はなんとか弾く人は多いですが、さすがに緑で囲ったところはアルペジオにしている人たちがほとんどです。
見た目も弾くのも難しい半音階地帯。
赤で囲ってあるところがメロディです。
音色を変えられるとよいですね。
手首が柔らかくないとこれ以降は大変です。
中間部の最大の山場。オクターブの跳躍です。
ここが決まると格好良いです。
最後
Doppio movimentoからこの曲のクライマックスに入ります。
右手の一番上の音符がメロディですが、弾き分けるのはなかなか難しいです。
薬指や小指の動きが独立していないと、メロディを際立たせることはできません。
左手も跳躍だらけですので、少しのミスも目立ちやすいです。
最後は消えるようにして終わります。
余韻に浸りましょう。
難易度
最初の部分はそこそこ易しいですが、中間部以降は難しくなります。
演奏時間
6分程度
私の演奏動画
2024年7月15日にようやく収録できました。
第8番がなんとか収録できたので勢いでこの曲も録画しました。
ショパンのノクターン一覧
作品番号 | 調性 | 難易度(10段階) | 演奏時間 | 作曲された年 | |
---|---|---|---|---|---|
第1番 | Op.9-1 | 変ロ短調 | 5 | 5~6分 | 1830~1831 |
第2番 | Op.9-2 | 変ホ長調 | 4 | 4~5分 | 1830~1831 |
第3番 | Op.9-3 | ロ長調 | 7 | 7分 | 1830~1831 |
第4番 | Op.15-1 | ヘ長調 | 6 | 4分 | 1830 |
第5番 | Op.15-2 | 嬰ヘ長調 | 5 | 4分 | 1830 |
第6番 | Op.15-3 | ト短調 | 3 | 4~5分 | 1830 |
第7番 | Op.27-1 | 嬰ハ短調 | 7 | 5~6分 | 1835 |
第8番 | Op.27-2 | 変ニ長調 | 8 | 5~6分 | 1835 |
第9番 | Op.32-1 | ロ長調 | 4 | 4~5分 | 1836~1837 |
第10番 | Op.32-2 | 変イ長調 | 7 | 5~7分 | 1836~1837 |
第11番 | Op.37-1 | ト短調 | 4 | 6分 | 1838 |
第12番 | Op.37-2 | ト長調 | 8 | 6~7分 | 1838 |
第13番 | Op.48-1 | ハ短調 | 9 | 6分 | 1841 |
第14番 | Op.48-2 | 嬰へ短調 | 6 | 7~8分 | 1841 |
第15番 | Op.55-1 | へ短調 | 6 | 5~6分 | 1843 |
第16番 | Op.55-2 | 変ホ長調 | 10 | 5分 | 1843 |
第17番 | Op.62-1 | ロ長調 | 8 | 7~8分 | 1845~1846 |
第18番 | Op.62-2 | ホ長調 | 7 | 5~6分 | 1845~1846 |
第19番(遺作) | Op.72-1 | ホ短調 | 5 | 4分 | 1827~1830 |
第20番(遺作) | B.49 KK.IVa-16 | 嬰ハ短調 | 4 | 4~5分 | 1830 |
第21番(遺作) | B.108 KK.IVb-8 | ハ短調 | 3 | 3~4分 | 不明 |
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2023年5月5日現在では原典版も入手しやすいです。
エキエル版はコアなファン向け。ショパンの考えに忠実に楽譜にしてあります。