ノクターン第15番(ショパン)

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ノクターン第15番ヘ短調作品55-1は、1843年ごろにショパンによって作曲されました。
軽快なリズムが他のノクターンとは違う特徴です。真夜中というよりは明け方のイメージだと私は思っています。
これもまたノクターン全集を意識して手に取らないと、見過ごされるタイプの曲でしょう。
第6番とか第11番とかと似たような類ですね。

音型は比較的わかりやすいほうなので、第1番第2番、第5番、第20番あたりに触れてみて物足りない方には第15番がとりかかりやすいです。

曲の構成

最初


軽快なリズムで始まります。
比較的わかりやすい音型なので、初心者の方でも取り組みやすいかと思われます。
ペダルは楽譜の通りに少なくとも切り替えるようにしたほうがよいです。
慣れたら小刻みにすると音が綺麗になります。


流れ作業でやると間違いやすいポイント第1か所目です。
riten.までは左手の小指はここは押さえたままです。
スタッカートですぐ離してはいけません。

riten.のところもボーッとしてると音を外しやすいです。
易しい曲ほどミスをするとすぐ目立つので気を付けたほうがいいですね。

中間部


piu mossoから少し激しくなります。
最初よりは幾分かスピードを上げていきますが、焦らずにしっかりと1音1音を目立たせましょう。


中間部の後半です。
ここも緊張感を保っていないと、間違えやすいポイント2か所目です。
右手が2声になったり1声になったりと忙しいので、すぐ指の準備ができるといいですね。

最後


臨時記号のオンパレードです。
ダブルフラットが出ますが、♭よりもさらに半音下がると覚えておきましょう。
♭ばかりのときは相対的に考えるとわかりやすい場合があります。
調号が♭なので、この場合のナチュラルは半音上がるという意味で捉えたほうがいいでしょう。


間違いやすいポイント3か所目です。
私はここで苦戦しています。
右手は3連符、左手は2声でしかも上の音符を目立たせなければならないという、脳の処理をそれなりに要求してきます。
ボーッとしてるとすぐに音を外しますし、ミスが目立ちやすいです。


dim.とaccel.の合わせ技は、終点まで徐々に速くして消えるように演奏するとよいです。

最後の音のイメージは夜が明けるような感じですね。
フォルテでピカルディ終止なので、音が明るくきらびやかになると雰囲気が出ます。

難易度

普通

演奏時間

5分程度

私の演奏動画

最後の右手3連符ゾーンのところは少々苦戦します。
左手でメロディを奏でるので脳みそフル回転です。
ボーッとしていると音を外しやすいところです。

ショパンのノクターン一覧

作品番号調性難易度(10段階)演奏時間作曲された年
第1番Op.9-1変ロ短調55~6分1830~1831
第2番Op.9-2変ホ長調44~5分1830~1831
第3番Op.9-3ロ長調77分1830~1831
第4番Op.15-1ヘ長調64分1830
第5番Op.15-2嬰ヘ長調54分1830
第6番Op.15-3ト短調34~5分1830
第7番Op.27-1嬰ハ短調75~6分1835
第8番Op.27-2変ニ長調85~6分1835
第9番Op.32-1ロ長調44~5分1836~1837
第10番Op.32-2変イ長調75~7分1836~1837
第11番Op.37-1ト短調46分1838
第12番Op.37-2ト長調86~7分1838
第13番Op.48-1ハ短調96分1841
第14番Op.48-2嬰へ短調67~8分1841
第15番Op.55-1へ短調65~6分1843
第16番Op.55-2変ホ長調105分1843
第17番Op.62-1ロ長調87~8分1845~1846
第18番Op.62-2ホ長調75~6分1845~1846
第19番(遺作)Op.72-1ホ短調54分1827~1830
第20番(遺作)B.49 KK.IVa-16嬰ハ短調44~5分1830
第21番(遺作)B.108 KK.IVb-8ハ短調33~4分不明

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