ノクターン第3番(ショパン)
ノクターン第3番作品9-3 ロ長調は、1830年から1831年にかけてショパンによって作曲されました。
ノクターン全集を買って第1番から順番に弾いていくと、必ずここで壁にぶち当たるぐらい難しいです。
第1番と第2番は比較的簡単に弾けるのですが、この第3番は初見ではなかなか弾きづらい曲です。
難しい分、演奏できた時の格好良さは第1番や第2番の比べ物になりません。きらびやかさが違いますね。
曲の構成
最初
一見第2番と同じような出だしですが、見た目とは裏腹にリズムがとりにくいです。
序盤で5連符が出てくるので、最初の難所ですね。
慣れてしまえばどうということはありませんが、最初のうちは戸惑いを隠せないかと思われます。
いかにこの32分音符をスムーズに美しく弾けるかが課題ですね。
緑線を基準にすると拍を合わせやすいです。
ここも緑線を基準にするとよいです。
中間部
Agitatoから激しくなります。
第2番のstrettoよりも強くしたほうがいいでしょう。
情熱的に弾きましょう。
終わり
senza Tempo e legatissimoのところはかなり弾きにくいかと思われます。
senzaは「~なしで」という意味なので、この場合は「テンポ感をなくして、特になめらかに」という意味です。
完全4度の中に重減5度が混ざっているので、譜読みがしにくいです。
平均律では完全4度と重減5度は同じ響きになるので、指のポジションを一定にするといいかもしれません。
結構惑わされやすいところです。
難易度
難しい
演奏時間
6分から7分程度
私の演奏動画
演奏動画はまだできておりません。
出来次第アップロードしますので、楽しみにしておいてください。
ショパンのノクターン一覧
作品番号 | 調性 | 難易度(10段階) | 演奏時間 | 作曲された年 | |
---|---|---|---|---|---|
第1番 | Op.9-1 | 変ロ短調 | 5 | 5~6分 | 1830~1831 |
第2番 | Op.9-2 | 変ホ長調 | 4 | 4~5分 | 1830~1831 |
第3番 | Op.9-3 | ロ長調 | 7 | 7分 | 1830~1831 |
第4番 | Op.15-1 | ヘ長調 | 6 | 4分 | 1830 |
第5番 | Op.15-2 | 嬰ヘ長調 | 5 | 4分 | 1830 |
第6番 | Op.15-3 | ト短調 | 3 | 4~5分 | 1830 |
第7番 | Op.27-1 | 嬰ハ短調 | 7 | 5~6分 | 1835 |
第8番 | Op.27-2 | 変ニ長調 | 8 | 5~6分 | 1835 |
第9番 | Op.32-1 | ロ長調 | 4 | 4~5分 | 1836~1837 |
第10番 | Op.32-2 | 変イ長調 | 7 | 5~7分 | 1836~1837 |
第11番 | Op.37-1 | ト短調 | 4 | 6分 | 1838 |
第12番 | Op.37-2 | ト長調 | 8 | 6~7分 | 1838 |
第13番 | Op.48-1 | ハ短調 | 9 | 6分 | 1841 |
第14番 | Op.48-2 | 嬰へ短調 | 6 | 7~8分 | 1841 |
第15番 | Op.55-1 | へ短調 | 6 | 5~6分 | 1843 |
第16番 | Op.55-2 | 変ホ長調 | 10 | 5分 | 1843 |
第17番 | Op.62-1 | ロ長調 | 8 | 7~8分 | 1845~1846 |
第18番 | Op.62-2 | ホ長調 | 7 | 5~6分 | 1845~1846 |
第19番(遺作) | Op.72-1 | ホ短調 | 5 | 4分 | 1827~1830 |
第20番(遺作) | B.49 KK.IVa-16 | 嬰ハ短調 | 4 | 4~5分 | 1830 |
第21番(遺作) | B.108 KK.IVb-8 | ハ短調 | 3 | 3~4分 | 不明 |
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