パッサッジョ域の落とし穴
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私の声質はバリトンですが、楽譜の黄色いところで体を楽にして歌って、そのときの歌声を自分の耳で聴くと、とてもうまく歌えているような感じになります。
すごく響きがよくなったように感じます。
私の声質よりも重たい声種、バスバリトンやバスの人だと、もっと心地よく感じると思います。
テノールや女声はちょっとわかりにくいかもしれません。
心地よく歌えるというところが実は落とし穴です。
うまく歌えているのではなく、本当は声が歪んでいるだけです。自分に酔っているだけです。
首の力や喉仏を下げる力が緩んでいます。
ではどうすればよいのか?
自分の声を自分で聴いてみて、あまり響いていないと感じればOKです。
言葉で言うのは簡単ですが、体感してみるとすごく大変です。
「本当にこれでいい声なのか?」と疑心暗鬼の気持ちのまま歌い続けるので、最初のうちは精神的に不安になります。
疑心暗鬼に慣れないと、自分の声を自分の耳で聴いて酔いしれる感覚に戻ってしまいます。
最初のうちは葛藤がものすごいので、黄金期発声を身に付けられるかどうかがそこにかかっているといっても過言ではありません。