テノールのハイF

この記事はアフィリエイト広告を利用しています。

調子に乗って実声で高音域を出したら、腰が痛くなって現在声の留めが緩くなっております。
3本線がついているところの音まで調子に乗って出し過ぎました。

留めが緩い状態で発声すると、息が太くなって声帯を痛めてしまいます。
そういうわけで、午後の発声はほどほどにしておきます。

B♭4あたりからちょっと裏声を出している感覚になります。
これがいわゆるソプラクートというやつですね。
ドラマティック・バリトンならB♭4まで粘ったほうがいいんでしょうが、ジョセフ・ショアさんはB♭4でソプラクートに切り替えています。

一般的なテノールはB4やC5の高音はアクートからソプラクートに移り変わります。

テノールのハイF

最近ではハイC(C5)以上の、ハイF(F5)を出しているテノールもいます。
ハイFで有名なのが、ベッリーニの『清教徒』(Puritani)ですね。

まともに出せているのは、ジャコモ・ラウリ=ヴォルピだけですね。
あとは前側に偏るか、完全にファルセットを使って出しています。
F5の音は軽いテノール、レッジェーロ・テノールのソプラクートでぎりぎりです。
F5をD♭5に変えて、歌っている人もいるぐらいですから、前側に偏るぐらいならD♭5で歌ったほうが安全ですね。

マッテウッツィ氏が「キング・オブ・ハイF」と呼ばれていますが、かなり前側で歌っていますね。
黄金期のうなじの緊張を使った発声ではありません。
どっちかといえば、ロックシンガーの高音の出し方です。
私には実声っぽく出しているように聞こえます。

ジョセフ・ショアさんがバリトンでありながらハイCやハイDを埋まった声で出しているのですから、一般的なテノールが埋まった声で出さなきゃ物足りないですよ。

ハイFよりも大事なのが、まずは低音域とパッサッジョ域を埋まった声で歌えるようにすることですね。
それが高音域を出せるようになる唯一の方法だといっても過言ではありません.