A=442Hzは合唱に合わない
ピアノをチューニングする際に、真ん中のC(ド)より上のA(ラ)の音を基準にして他の音も合わせていきます。
440Hzとか442Hzとか聞いたことがありますでしょうか?
この数字はAの音の高さを表します。
Hz(ヘルツ)は振動数の単位です。
1秒間にどれくらい振動するかを表します。
この数字が小さいと、音は低くなり、大きいと、音は高くなります。
Aの音をどれくらい振動するか合わせるわけです。
現在では大体この振動数を440Hzや442Hzに合わせています。
同じ鍵盤をたたいても音が微妙に低かったり高かったりするのは、この振動数が違うからです。
バロック時代だとだいぶ低くて、415Hzです。
一般的には、415Hz、440Hz、そして442Hzが知られています。
現在コンサートホールでは、ピアノのチューニングを442Hzに合わせています。
このチューニングだと緊張感があって、きれいな音が出ます。
ピアノ独奏だったらいいのですが、アンサンブルではあまりよくありません。
特に合唱や声楽のように、声と合わせるものとは相性がよくないです。
A=442Hzは合唱に合わない
このチューニングを採用している指揮者さんが多いです。
しかし、声との相性はよくありません。
人間の声は432Hzを基準にすると美しくきれいに聞こえます。
アカペラで歌っているときはすごくよいのに、ピアノ伴奏が入るとイマイチなのはこの時点で10Hzもギャップがあるからです。
1Hzでも私は結構気になりますので、10Hzならなおさらです。
物理学ではうなりというんですが、微妙にハモっていないという気持ち悪さが耳に残ります。
ピアノの美しさだけで考える指揮者さんが多いのは誠に遺憾です。
本来ならばピアノのチューニングを合唱に合わせるべきです。
声を442Hzに合わせるのではなくて、ピアノを432Hzに合わせると、うまくまとまります。
チューニングを変えられないなら、極力アカペラで
演奏会だったら自分の好きなようにチューニングを変えられるからいいでしょう。
けれども、合唱祭やコンクールのようなイベントだと他の団体も使いますので、442Hzから別のチューニングに変えることはできません。
コンクールだったら課題曲の都合もありますでしょうが、極力アカペラ曲を選ぶようにしたほうがよいでしょう。
なぜなら、432Hz(合唱)と442Hz(ピアノ伴奏)のギャップが大きいですから。
嘘だと思うなら電子ピアノでやってみよう
私の言っていることが嘘だと思う人もいるかもしれません。
電子ピアノを使う際にチューニングという項目がありますから、そのチューニングの数字をいろいろな数値に合わせてみてください。
それぞれの数値で発声してみましょう。
おそらく432Hz以下だと、すごく歌いやすいですから。
是非自分の耳で試してみてください。
他人のことを嘘だと非難する前に。
世の中、自分で体感せずに上から目線で文句を言う人が多いです。
自分で試してから文句を言ってください。
私としてもどこが悪いのか判断しかねます。