ホセ・マルドネス
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ホセ・マルドネス(José Mardones)とは、今から100年以上前のバス歌手です。
よっぽどのオペラファンしか知らない名前です。
歌い方は派手ではありませんが、安定感抜群です。
私の好みの歌い方です。
とにかく基本に忠実で、喉仏の位置が常に低い歌い方です。
第1次世界大戦前のオペラ歌手は、この歌い方が普通です。
録音技術がかなり悪くて、収音するためには密度のある声でなければ、レコードに入りません。
ビゼーのカルメン「闘牛士の歌」ですが、もともとバリトンの人が歌う曲です。
最後のFのロングトーンも派手な響きではありませんが、かなり安定感ある響きです。
ヴェルディのナブッコ第3幕最後の「Oh chi piange?」です。
上のF#も当たり前のように出しています。
歌っている姿も、なんてことない表情で歌っているのでしょう。
そういうふうにうかがえます。見たことはないけれど。
バスっぽくとかバリトンっぽくは本来こういう歌い方であるべきです。
首の力を脱力せずに、首の後ろで声を支えなければ意味がありません。
口の空間だけを広げてそれっぽくしても、私にはすぐわかります。