みんなが知らない水道民営化
日本でも水道民営化の恐怖が迫っています。
水道民営化は実は「民営化」ではありません。
多国籍企業による資本吸い上げ事業です。
儲かったからと言って日本が潤うわけではありません。
民営化すると料金が安くなり、サービスの質がよくなる。
そう、郵政民営化のときも言われていました。
実際はどうなったのか?
料金が少しずつ引き上げられて、サービスがどんどん落ちている。
そういう現実です。
まともに郵便が出せなくなっています。
郵便は時代遅れとまで言われて、職員はどんどん削られ、よくわからない派遣社員に置き換えられている。
職員にははがきのノルマが課せられ、ノルマに達するために自爆営業をしなきゃいけない。
よくわからない保険も提案しなきゃいけないし、保険まで自分で契約しなきゃいけない場合もある。
公営企業として営業しているなら、そういうことはありませんでした。
本来公共性を担保しなきゃいけないことなのに、それを利益追求の材料にしてしまうからおかしいです。
民営化したとたん、利益追求になるのは当然です。
採算が合わなければ容赦なく削られます。
一般企業では当然のことです。
利益がとれなければやめになる。
水道民営化の恐怖
ボリビアとフィリピンで民営化して、どんどん水道代が吊り上がっていきました。
今では、公営化に戻っています。
ボリビアとフィリピンの例はこっちのページを見たほうがよいです。
水道民営化の恐ろしさが書いてあります。
私は何度も読みました。読むたびに恐ろしさを感じます。
水道代金は吊り上がり、ろくに修繕されなくて、井戸水すら飲ませてもらえない。
「貧乏人は死ねというのか?」という恐ろしい内容です。
民営化する大きな理由に「このままでは持続不可能」というのがあります。
持続不可能だから民営化するというのは短絡的だと言わざるを得ません。
今までは税金を投入して、水道事業を持続してきました。
政府は水道に税金を1円たりとも使いたくないから、民間業者に責任をなすりつけたいからです。
偶然居合わせたかのように、フランスのベクテルとヴェオリアに水道事業を明け渡したいのです。
この二つは多国籍企業です。
「多国籍企業なら水道を維持するノウハウを持っている」という魔法の言葉があります。
本当に持っているかどうか怪しいです。
水道を維持するのは専門知識がないとできません。
- 維持するためにどういった工事をしなければならないのか?
- どれくらいの期間で工事するのか?
- どの物質で水道管を作ればよいのか?
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専門知識がない人でも容易に想像できることばかりです。
水道をただ金儲けのための道具としてしか見ていません。
水道局職員もノルマの餌食になる
民営化するというのは、利益追求になるわけです。
職員も利益追求のために働かなければなりません。
公共性を担保する目標が、公共性を犠牲にしてでも会社の利益を確保する目標に置き換わります。
以下水道民営化に関する私の偏見です。
よくわからない体に悪そうな薬剤をいろんな人に売りつけるという事態が起きます。
マルチ商法と一緒です。いやマルチ商法よりもタチがわるい。
「この薬剤を使えば、水道の有毒成分をなくすことができますよ」と、ありもしない売り言葉で売りつけなければなりません。
売りつける個数に満たないと、自分で購入しなければいけません。
水道局職員も自爆営業させられることになります。
だって、ベクテル社やヴェオリア社のために利益を確保しなければなりませんから。
自爆営業の結果、借金を抱えても続けなければなりません。
私たち水道の利用者だけでなく、職員まで利益追求の道具にされてしまいます。
水道民営化は日本国憲法第25条に違反する
なぜ水道民営化してはいけないか?
「日本国憲法第25条に違反する」からです。
憲法第25条について見てみましょう。
すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
○2 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。
水は人間が生きていくうえで不可欠です。
民営化の結果、水道代が跳ね上がると、払えない人たちは一切水が使えなくなります。
そうなると、社会福祉、社会保障、そして公衆衛生のどれもが脅かされます。
井戸水や川の水を使えばいいじゃんという声がありますが、ある程度除菌されていないような水を使えば、下痢になりかねません。
しかもベクテル社やヴェオリア社などのような多国籍企業の人たちが、タダで使わせると思うでしょうか?
そういう企業の人間たちがタダで水を使うのを禁じるはずです。
川の水にも税金をかけてくるような人たちです。
お米も作れなくなります。
畑で白菜やキャベツやニンジンなども作れなくなります。
川の水が自由に引けなくなりますから。
農業にも深刻な被害が出ます。
漁業も満足にできなくなるかもしれません。
海に近づくことさえ許されないかもしれません。
工業だって水をたくさん使いますから、満足に製品を作ることはできなくなります。
商業施設にも被害は出ます。
飲食店はもちろん、ちょっとしたお店でも水を使いますよね。
水道を民営化すると、生存権が脅かされます。
水なしでどうやって生きていけというのでしょうか?
水道民営化を提唱する人たちが水を飲まずに、トイレも汲み取り式だけで生きていけたら文句を言いません。
もちろんお風呂もシャワーもだめですよ。
う〇こが手についたからといって、水道をひねって石鹸で洗うのは無しですよ。
できもしないようなことを言う人に、おとなしく従う必要はありません。