J-POPの発声はため息の延長
誰が歌っても似たり寄ったりになる原因は発声にあるといっても過言ではありません。
今のJ-POPの発声は、ほとんどの人たちがため息の延長で歌っています。
技術もへったくれもありません。
姿勢を見ると大半の人が首が前に出ますね。
まあ、そうなるのは脱力のせいです。
脱力することばかり考えていては、上達しないどころかそのうち声帯を痛めて歌えなくなりますよ。
ため息の延長で発声を作ると、まったく体に負荷をかけないので非常に簡単にできます。
しかし、そればかり繰り返していると、精神的にもだらしなくなっていきます。
発声は顔に出ます。
自分はうまく歌ってやろうという様子が見え見えです。
そういった部分を全く出さずに何事もない感じで、自然にまばたきしているぐらいで、むしろうまく歌えるものです。
非常に難しいですけれど。
黄金期の声楽発声は残念ながら廃れてしまいましたが、永田孝志さんのブログを読めば、そういった発声を復活させようとしていることがわかるはずです。
ため息が出そうになるのをこらえる感じですね。
格闘技やっている人ならわかると思いますが、防御に徹するイメージで考えてもらったほうがわかりやすいはずです。
変な自己啓発本を読むより、すごくためになります。
黄金期の声楽発声は構築するまでに10年ほどかかるので、そう簡単に身に付けられるものではありません。
出来たと思ったらできなくなって、また少しずつできるようになっていくものです。
結果を急ぐ人にはだいぶ不向きだと思います。
それぐらい構築するまで時間がかかるものです。
そういう発声ができれば、別に声量だのミックスボイスだの考える必要がなくなってきます。
エネルギーの高い発声ができるなら、エネルギーの低い発声も理解できるという算段です。
本当の意味で発声を研究したいなら、一度永田孝志さんのブログを覗いてみる価値はあるでしょう。