第64回愛知県合唱祭まとめ(2025年6月8日)

2025年6月3日(火)に33歳の誕生日を迎えました。ゾロ目です。やったね…、なのか…。ま、いいか。こうしてなんとか生きていられてるから。
今年も愛知県合唱祭に行ってきました。
とは言っても2日目の日曜日だけですが。
私は聴くだけなので、特に合唱団に所属することはありません。
今回は大ホールのみで中ホールには一切足を踏み入れていません。
Fブロック、Gブロック、HIブロックの演奏を聴きに行きました。
Fブロック
今回はブロックごとで、どの年齢層が多いかの特徴はないですね。
学生だったり社会人だったりと様々でした。
F-1:中部大学混声合唱団
結構人数が少なかったですね。男声はなんと2人。
そんな中でも混声3部合唱とはいえ三善晃の「クレーの絵本」を選ぶとはなかなかのチャレンジ精神大有りですね。
これだけ人数が少ない割には、かなり健闘していました。
選曲に不安を感じましたが、いい意味で裏切ってくれてよかったです。
F-2:名古屋市立北高等学校音楽部
よりにもよって声変わり途中で「Every Time I Feel the Spirit」を選ぶのは、ハードすぎやしませんか?
だってバスの下、E♭2ですよ。私が顧問だったら高い確率で避けますね。演奏効果がないのは選ばないです。
軽すぎるから選曲があまりにも悪すぎますね。
2曲目の「おおシャンゼリゼ」は伴奏を付けての演奏。愛唱曲として多くの学生合唱団で歌われることが多いですが、大体無伴奏のイメージが強いです。というか私のところだけがそうでしょうか?こっちはよかったです。ちゃんとハーモニーになっていました。こういうのでいいんだよ、こういうので。
F-3:一宮第九をうたう会
なんだろう、集中力が続かず息切れした印象ですね。大外れもいいところです。
John Rutterの「For the beauty of the earth」を途中で短縮したヴァージョンにするのは悪手だと言わざるを得ません。いくら時間の都合もあったのでしょうが、それをするぐらいだったら1曲思い切って削ったほうがマシです。中途半端はダメ、絶対。
三宅悠太の「夕焼け」もあまりよくなかったですし、なんか中途半端に終わった感じでした。
F-4:Come Prima
ここもイマイチだったような。声質と曲がマッチしていなくて、どうしてもチグハグしていました。上ずったり、和音もいまいち決まっているのか決まっていないのかわからないような印象でした。
F-5:混声合唱団VoxMEA
少人数と思えないぐらいパワーアップしたのが大きいです。昨年度の透明度をそのままに、声のパワーが増した印象です。
集中力を切らさず歌えていたので、聴いていて全く飽きませんでした。
「寂庵の祈り」では伴奏を付け加えたくなるぐらい、3月よりも良くなっていました。自分が携わったところの合唱団がいい演奏をしてくれると嬉しいですね。
女声がちょっと上ずったのが少し気になるぐらいで、あとはこれといった問題もなく終わりました。
この合唱団に関わって今日で10年なんですね。入団はしてませんが、あっという間に月日が経ちますね。
F-6:Choeur éclat
女声の衣装がチカチカする。明るすぎるww
というのは置いといて、2群合唱になってもバランスがよかったです。片方が突出して、もう片方が聞こえなくなることもありませんでしたし、指揮者やパートリーダーの采配がよかったのでしょう。重厚な演奏を最初から最後まで楽しめました。
F-7:旭混声合唱団
年齢層が高めですが、それを感じさせないほど若々しい声でいらっしゃるのは素晴らしいですね。
60歳過ぎても元気に合唱できるのは、尊敬を感じずにはいられません。
「時間をください 力をください」は今の私にとって心に染みる言葉ですね。
F-8:名古屋市立志賀中学校合唱部
Fブロックの最後は中学校の演奏。人数のわりには入場がスムーズで、「もう並んだの?」と驚きました。
「決意」をこれだけ純粋な声で歌われると、なんというか、心が浄化されていく感じですね。
未来への決意これからも何度もしていくでしょう、と感想用紙に書きました。
「心が浄化されていく」はさすがに感想用紙には書けませんねww
Fブロック全体合唱:夜のうた
まさかの伴奏つき。完全に無伴奏のつもりでいたから、楽譜なしで楽勝かと思いきや撃沈しました。バージョン違いを覚えていないですよ。そりゃないよー。チーン!
Gブロック
社会人合唱がメインで、1つだけ高校生が混ざっていますね。
結構当たりの演奏ばかりで嬉しいです。もう一回くじ引きできるかな?(笑)
G-1:コール・フロイデ&混声合唱団NAGOYA歌
カノンって迷子になりやすいんですよね。でも迷子にならずに、しかも曲ごとに始まり方・終わらせ方を変えているのが面白いアイディアでした。ソプラノ始まりだったり、アルト始まりだったり、男声始まりだったりと、曲の印象ごとで変えているのがよかったですね。声質的には、William Byrdの3声ミサをやってみてもいい感じでしょう。カノンで迷子にならないですから。
G-2;愛知メンネルコール
歌詞がしっかりと聞こえてくるんですよね。声的には聞こえなさそうなんですが、しっかり飛んできてるのがわかります。それでもって合唱団の一体感もありますし、ユニゾンになると一体感がもっと引き立ちます。相当集中力を保っている証拠です。安心して最後まで聞いていました。
G-3:合唱団うぃろう
掴みから素晴らしいですね。最初から緊迫感を出すのはなかなか難しいです。しかしながら、伴奏がパッとしないのが欠点でしたね。存在感がなく合唱に埋もれてしまっています。ffという強さでも、存在感・重さがないのは致命的ですが、上の蓋を少し開けたほうがよかったですね。こういうところも音楽の出来に関わってきます。せっかく合唱はいいのに、ピアノでやらかしてしまっては意味がありません。まあ、私は言えた義理はありませんが。説得力がないのは承知の上です。
G-4:女声アンサンブル アミーケ
ここも年齢層が高くても、若々しくやっている合唱団ですね(失礼)。安心してずっと聴いていられる感じです。息を流すことに偏り過ぎず割と力のバランスで歌っているのでしょうか?私にはそういう印象に見えます。息を流すとすぐに声がグラつきますから、なるべく力も使いながらのほうが安全です。
G-5:今池混声合唱団
物寂しい感じの曲調が似合いますね。思ってたよりも安定感がありました。2曲目の「なんなん、とかとか、なーるなる」で笑いました。ギャグ路線にたまに走ってくれると嬉しいですね。「ねればねるほど、ねーるねる」に見えてくる不思議、はい、ふざけました。本当にありがとうございました、はい。
G-6:あいち混声合唱団
ライオン・キングの有名な始まりですよね。ソロ(あるいはソリ)と合唱の役割をしっかり理解していた演奏ですね。ソロ・ソリではしっかり個性を出して、合唱は淡々と演奏する。こういうのがいいんですよ。それが一体感を出すための一番有力な方法ですが、なかなか難しいのが事実です。
G-7:愛知高等学校合唱部
指揮者の人が妙に貫録がありましたね。顧問の先生でも生徒でもどっちでもいけそうな見た目だったような。
というのはさておき、高校生らしさをいい意味で出していました。透き通った声で、真っすぐ余計なものを一切加えず、いわゆる完全無添加無農薬のオーガニック抽出された歌声でしょう。これが一番心に響くんですよ。下手に感情を込めると逆に通らないのはよくあることです。
G-8:男声合唱団 響
愛知高校が無添加無農薬だとしたら、こちらはほどよい雑味が特徴ですね。人生を重ねるとピュアではいられなくなるんですよ。これこそパワフルな声を構築するのに必要なものです。今回ジリジリ音が聞こえてくる合唱団が少なかったですが、このジリジリ音もほどよい雑味のお蔭で成り立ってるともいえます。
多田武彦の曲にすごく相性がよいですね。2曲目の「Cry Out and Shout」も文字通り叫びに近いところで歌っているので、迫力満点です。声量はあるけど決してうるさくはならないので、聴いていると元気になって嬉しくなりますね。
G-9:VOCI BRILLANTI
響が力強さなので、こちらのBRILLANTIは母性ですね。菩薩のような包み込むような感じです。もともと伴奏有のような気がしますが、気のせいでしょうか?最後のff(fff?)では脳の奥が刺激される感じで、Gブロックの締めにはちょうどよかったです。素晴らしいです。ありがとうございます!
Gブロック全体合唱:いつまでも いつまでも
真面目に歌ったのはおそらく大学2年、20歳のときだけだと思います。それでも覚えているのですから不思議ですよね。学部を卒業してからは全然触れていないのに暗譜しているやつです。なんだろう、今やっているポロネーズは暗譜するのにそこそこ苦戦しているのに、年齢を理由にはしたくありませんが、楽譜の複雑度の違いでしょうか?
HIブロック
こちらも社会人合唱団がメインですが、大学合唱団も入っています。
HI-1:名古屋市立大学混声合唱団
中部大学と同じく、男声が2人。こちらは男声1人ずつテノールとバスに分かれています。よく頑張っていました。和音がかなりとりにくいはずなのに、十分に健闘していました。挑戦した甲斐がありますね。これからに期待します。
HI-2:混声合唱団愛知学院大学グリークラブ
少し人数が増えるだけでも違いますね。なんというか、厚みが増すと言うか。毎年メンバーが変わるのが、学生合唱団の大きな特徴ですね。しっかり安定した歌声でしたね。真っすぐに透明感があり、安心して聴くことができました。
HI-3:中部電力合唱団
上田真樹の曲って聞いたことがない曲でも、なんか懐かしさを刺激されるような感じですよね。この「卒業」という曲もその類です。初めて聴いたはずなのに、何度も聴いたことがあるような錯覚を覚えます。一瞬「卒業」と聞くと、どうしても新実徳英の「紙飛行機~」のあれを思い出しますが、この「卒業」もいいですね。
HI-4:中京大学混声合唱団
バラつきなく安定した、透明感のある歌声でした。素晴らしい!今回の大学合唱団はみんな上手にできていました。これからに期待できますね。演奏会も楽しみです。強弱のメリハリもしっかりしていましたし、本当によかったです。
ただ一つ欠点は歌詞が聞こえにくいところですが、これからのトレーニング次第です。
HI-5:A.N. Chor
たった8人なのに30人ぐらいの合唱団だと思わせる演奏。最初の並び方も面白いですね。普通だったら、SATBの並びですが、そこを崩しているところが面白いです。少人数ならではの良さを思い切り活かしていますね。
和音の安定感が素晴らしいですし、最初から最後まで安心して聴くことができました。
HI-6:トヨタ自動車合唱部
男声の重厚感が気持ちいいぐらいハマりますね。そんでもって、軽やかさと両立しているところも大きなポイントです。合唱団の特徴をちゃんと理解した選曲と言えますね。全部がかみ合っていると感銘を受けるレベルに跳ね上がります。
HI-7:合唱団ピンクエコー
John RutterのMagnificatから、1曲目「Magnificat anima mea」です。高校時代によく聴いていた覚えがあります。それとGloriaの曲集も。これを取り上げてくれると思わず嬉しくなっちゃうんですよね。しかもケンブリッジ大学よりもレベルが高いのはさらに嬉しくなるポイント。
この合唱団もピアノ伴奏が惜しいところ。蓋を1段階上げたほうがよかったですね。そうすれば合唱に埋もれることもなく、存在感を出しつつ、でも邪魔しない感じのいいバランスになったのに、本当にもったいないことをしました。
HI-8:クール・ジョワイエ
最後を締めるのに申し分ありません。合唱とピアノがまるで対話しているかのように演奏が進みました。お互いに存在感を出しつつ、でも邪魔をしない、埋もれない、ほどよい距離感を保ったままでしたね。かなりレベルが高いと思われます。
HIブロック全体合唱:音楽の木
楽譜を一切見ていないので、音をたどろうとして昨年や一昨年挑戦しましたが、あえなく撃沈しました。今回はさすがに諦めました。これを機に楽譜を買って譜読みします。それがいいですね。
最後に:F・G・HIブロックのまとめ
今回も県合唱祭に来て本当によかったです。昨年よりも平均してレベルがかなり高かったです。学生・社会人に関わらず、レベルが上がっていくのはいいことですね。まあ、その分合唱を始める敷居も上がっていきますが、挑戦心は持っておいたほうがよいですね。
これからも県合唱祭にお邪魔することになりそうだから、「音楽の木」は譜読みしておくのがよいですね。
私は聴いた団体すべてに感想用紙にコメントしております。歌わない以上はせめて感想を書いておきたいからです。
何もせずにただ聴くのだけはもったいないです。時間とお金をかけて来たのだから、せっかくだから何かしら残して帰りたいです。
来年も楽しみにしております。